第156章

丹羽光世の歌う歌詞はあまりにもストレートで、島宮奈々未への情熱的な愛がその一言一言に込められていた。

ステージの上の丹羽光世を見つめながら、島宮奈々未は思った。こんなにも優秀な男が、どうしてこうも愛おしいのだろう、と。

先ほどの彼女のたった一言のために、彼はここまでしてくれたのだ。

口ではわがままだと呆れながらも、結局は彼女の気まぐれを甘やかしてくれる。

島宮奈々未は、全身の細胞一つ一つが甘く満たされていくのを感じた。それこそ、甘い泡が弾けるくらいに。

今の島宮奈々未が、周囲の嫉妬と羨望の的になっていることは疑いようもなかった。

人混みの中、島宮雪乃の瞳には狂気じみた嫉妬の炎が揺...

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